人生の肥やしになった初めてのスナックバイト体験談

今回の「キャバクラバイトのお仕事体験談」は、はるなさん(31歳 長野県 アルバイト)からの投稿です。

バックパッカーに憧れ、旅行資金を貯めるため、働く場所を探していたはるなさん。
普通の仕事では時給が低かったことや早めに旅行資金を稼ぎたい思いから田舎にある大きめのスナックで働いてみようと思いいたりました。
見た目に気を使っていなかったが若さで雇ってもらい、働くことになりました。
仕事はあまりできませんでしたが、そこが逆に魅力になりお客様から人気になった体験談です。

私のキャバクラ体験談
貯金もできたし人生経験にもなったスナックバイト

20歳前後の頃に1年ほど地元のスナックで働いたことがある。

田舎にある少し大きめなスナックなので、キャバクラのような役割も果たしていた。

旅行資金を貯めるために高時給のスナックで働き始めました

スナックで働こうと思った理由は、旅行資金を貯めるためだ。

本屋さんで出会ったバックパッカーの人たちが紹介されている本を読んで、「こんな人たちがいるのか!?」と衝撃を受けて、同じことがしたいと思ったのが始まり。

その頃、通っていた学校のことで悩んでいて少し鬱っぽくなっていたので、バックパッカーという私にとって新たな存在を知り、何だか藁にもすがるような思いになっていた。

「旅をする為にはお金が要る」そう思ったものの、その当時の私の地元の最低賃金は680円程度で、しっかり働いても旅行が始められるのはいつになるだろう・・・という感じだった。

少しでも早く憧れの旅行がしたい!と思った私は当時の最低賃金の倍くらいの時給が貰えるスナックで働いてみようと思い至った。

ちょうど同じ頃、友人がカナダに留学する為に、その子の母も働くスナックで働いていて、それなら私でも出来るんじゃないかと思った。

スナックについて知らなくても働くことができました

今思えば本当に身の程知らずだったが、私はいわゆる「夜のお店」からはかけ離れた存在だった。

農家の娘のような外見で(実際に農家の娘だ)、メイクも薄く、ヘアアレンジなども全くできなかった。

「若い」というだけで雇ってくれたお店には本当に感謝したい。

 そうして始まったスナックでのお仕事は、やはり想像通り私には本当に場違いと思わせることばかりだった。

お酒の作り方が分からない、人前で歌うことができない、接客の仕方が分からない・・・・とにかく分からないことだらけで、お仕事の日が憂鬱で仕方なかった。

夜のお店なのでお客さんを呼べるようにならないとダメなのだが、当時の私はスナックへお金を払ってくる男性の気持ちが全く分からず、お店が忙しい日はホッとしていた。

できないことだらけで、最後まで劣等感にまみれて働いていたが、今から思えばそういった「できない」ところが若い魅力だったし、どうして男性がお金を払ってスナックへ来るのかという気持ちも理解できるようになった。

スナックで働いたおかげで話を聴くのが上手くなりました

また、辞めるまでお酒の魅力を理解できずに終わったし、お客さんにお酒を勧めるのも上達はしなかったが、できるようになったこともいくつかある。

「人の話を聞くこと」が何より一番先に上達した気がする。

何も魅力がないと思っていたので、せめてお客さんの話をしっかり聞こうと必死だったので、相槌が上達した。

なかなか鍛えようと思って鍛えられるものではないなあと思う。

そして、カラオケに行った時に不便を感じないようになった、そして好きになった。

人前で歌うことにためらわないようになったし、誰かが歌っている時の合いの手も自然とできるようになった。

昼間のお仕事だけでは出会うことのできない人たちとの出会いも、知らないうちに私の人生の肥やしになっていると思う。

夜のお店だからと、下心でくるお客さんは案外少ないように感じたし、お酒の席で繰り広げられる会話は時にとても深い学びがあった。

お店のママは、外見だけではなく、お店でのお仕事に誇りとプライドを持っていて、本当にかっこ良かった。

恐らく、それまでの私の人生で出会った女性の中で一番潔くて、カッコ良かった。

何よりも大きな収穫は、貯金ができたことだ。

昼間も働きながらスナックで働いていたので、お金は順調に貯まっていった。

そして念願のバックパックで一人旅をすることができた。

その旅では、本で読んだ以上の素晴らしい経験と出会いばかりで、10年以上過ぎた今の暮らしにも繋がっているきっかけの日々になった。

人生100年としたらまだまだ序盤の私の人生だが、思い返してみると、しておいて良くない経験なんて何ひとつないと思う。

はるなさん、体験談投稿ありがとうございました。
長期間の旅行にはある程度大きなお金が必要になるのですぐに貯めるにはお昼の仕事では難しいですよね。
無縁だったスナックで働く覚悟がすぐにできたのはすごいことだと思います。
仕事ができなくてもそれを可愛らしいと捉えてくれるのがスナックのいいところですよね。
興味をもっていて自信がない方も一度働いてみてはいかがでしょうか。


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